活動状況

モバイルコミュニケーション研究会

主 査 :  藤本 憲一 

幹 事 :  富田 英典・岡田 朋之

研究会主旨: 

情報通信分野におけるモバイルメディアの普及は現代人の社会生活全般に大きな変化を与えつつある。本研究会では、このようなモバイルメディアに焦点を合わせ、今日の情報通信社会におけるコミュニケーションの変化、メディア文化の変容等について研究する。

2020年度 第1回モバイルコミュニケーション研究会のお知らせ

テーマ:武士のAR訓練センター「六義園」を歩く
日時:6月27日(土)13:00~15:00
場所:YoutubeLive
報告者:安田登(能楽師)
討論者:伊藤耕太(マーケティングディレクター、関西大学総合情報学部非常勤講師)
司会者:富田英典(関西大学社会学部教授)

概要:能には「夢幻能」というジャンルがあります。旅の僧などのワキが名所やいわれのある場所を尋ねると、主人公であるシテが謎の人物として現れ、その土地に関連する話を始め、一度消えた後、幽霊や神など本来見えないはずの存在として再び現れるという構造のものです。この夢幻能にはAIやAR、VRなどの研究者も注目しています。その観点から興味深いのが、柳沢吉保が東京都文京区に作った六義園です。庭園のあちこちにいくつもの石柱があり、和歌の第一句が書かれています。例えば「わかのうら」という石柱がある。すると、それを見た人は「和歌の浦に 潮満ち来れば 潟をなみ 葦辺をさして 鶴鳴き渡る」という山部赤人の歌を思い浮かべ、目前にある現実の六義園の景色に、自分の頭の中、脳内で思い浮かべた和歌浦の夕方の景色を重ねることが求められます。さらには、この歌にあるように飛びゆくツルの姿や、その鳴き声も聞かなければいけない。つまり石柱は、いわば脳内ARを発動させるためのARマーカーのようなものとして機能していて、武士たちはこの庭園内をフィジカルに移動しながら、脳内で異なる時間・異なる場所に移動するARを発動させる稽古をしていました。脳内ARは為政者としての武士にとって、政治のためにも、また戦いのためにも大切なものであったわけです。今回は能楽師である安田登が、武士たちの脳内AR訓練センターである六義園をフィールドとして取り組んでいる試みについて報告されます。

(報告者プロフィール)
安田登(下掛宝生流能楽師)
1956(昭和31)年、千葉県銚子生れ。下掛宝生流能楽師。27歳の時に能のワキ方の流派である下掛宝生流に入門。能楽師のワキ方として国内外を問わず舞台で活躍する傍ら,『論語』を学ぶ寺子屋「遊学塾」を全国各地で開催。また,能の身体技法を基本にした新しい演劇の創作,演出等も手がけ,様々な分野のアーティストや文化人との交流の場を創造している。
著書:『異界を旅する能』( 筑摩書房)『身体感覚で「芭蕉」を読みなおす。』(春秋社)『能―650年続いた仕掛けとは』(新潮社)他多数。

参加費: 無料

申込方法: 以下URLよりお申込みください。

https://peatix.com/event/1519678/view?k=e426c0e7344e22ad98ae0ce85028253fb63ef024